良いプレゼンとはなにか
そもそもプレゼンをする意味はなんでしょう?プレゼンは相手に情報を伝えることが目的です。
自分の言いたいことを言うだけなら独り言、あるいはただのスピーチです。
良いプレゼンとは、以下の3つが重要な要素です。
- 相手に自分の提案を伝える
- 相手が理解、納得、同意する
- 相手が自分の提案に従ってアクションをする
相手は誰か?何を伝えたいのか?
まず、伝えたいことを自分で理解必要があります。自分が理解していない原稿の棒読みほど伝わらないものはありません。政治家がいい例ですね😊。
自分が理解したことを相手の理解度や背景に合わせて説明することも必要です。相手の程度によっては「例え」や「つながり」を用いるのも効果的でしょう。
より良いプレゼンをするためには、相手を知る必要があります。
聴衆は誰なのか、何を伝えたいのかを考えることは、プレゼンテーションを成功させるための重要な要素です。聴衆を知ることで、言葉遣いや口調、例を工夫し、聴衆とより親密になり、メッセージをよりインパクトのあるものにすることができます。また、何を伝えたいかを明確にすることで、プレゼンテーションの間、集中力と組織力を維持し、キーポイントを効果的に伝達することができます。これらの要素を考慮しないと、聴衆の心に響かなかったり、メッセージを効果的に伝えることができず、成功につながらない可能性があります。
相手のどんな現状に対してどんな提案をすれば相手にとってのメリットになるかを考えると提案しやすいでしょう。
提案するときに大切なのは、相手が何を望んでいるか、何を必要としているかを考えることです。例えば、相手に何かを売ろうとする場合、相手が何を欲しているか、必要としているか、自分の商品やサービスがどう役立つかを考える。予算が限られているのであれば、手頃な価格のものを提案したほうがいいし、時間を短縮できるものを探しているのであれば、それができるものを提案したほうがいい。相手の状況や、相手にとってメリットのあることを考えることで、受け入れられやすい提案ができるのです。相手にとって魅力的な提案になり、イエスと言ってもらいやすくなるのです。
- 相手が抱えているニーズやペインをはっきりさせる
- ニーズに対するアプローチを検討する
- アプローチに合う提案をする
コミュニケーションで大切なのは「伝わる」こと
「正しい理論」は「わかりやすい」とは限りません。
「伝えることが大事」なのではなく、「伝わることが大事」なのです。
情報を共有したり、主張したりするときには、相手が自分の言っていることを理解しているかどうかを確認することが大切です。例えば、自分の家までの道順を説明しても、相手がその道順を理解できなければ、自分の家を見つけることはできません。
同じように、誰かに何かを伝えようとするとき、相手がそれを理解しているかどうかを確認することが大切です。自分がうまく説明できたと思っても、相手が理解できなければ、どんなにいい説明をしても意味がありません。
自分では分かっていても、相手が理解していないのと同じです。簡単な言葉や例を使い、理解できたかどうかを聞き、必要であれば別の方法で説明する姿勢が大切です。そうすることで、メッセージが伝わり、相手も理解してくれるはずです。
わかりやすい因果関係や、あなたの提案を聞く必然性を作る必要があります。
具体的な例で考えてみましょう。
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教師が生徒に数学の概念を説明する。教師がわかりやすい言葉を使い、例を示したとしても、生徒がその概念を理解していなければ、説明の意味がありません。生徒が理解できるように、先生は別の例を使ったり、別の方法で説明したりする必要があるかもしれません。
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医師が患者さんに薬の飲み方を説明する。患者さんがその説明を理解していないと、薬の飲み方を間違えてしまい、危険なことになります。医師は、患者さんが確実に理解できるように、より簡単な言葉を使ったり、視覚的な補助教材を提供する必要があるかもしれません。
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営業マンがお客様に商品を売ろうとしている場合。販売員が商品の特徴をすべて伝えても、その商品が自分にどのようなメリットがあるのか理解できなければ、お客様は購入する気にならないかもしれません。販売員は、お客様のニーズに合わせて、その商品のメリットを説明する必要があるかもしれません。
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このように、メッセージを確実に理解させることが、コミュニケーションに重要であることがわかります。
「なぜ、なに」に着目することが大事
営業先やプレゼンの聴衆にとって、「行動による利益(お得感)」「行動しないことによる損失(自分だけが損する感)」「わかりやすさ(手軽さ)」をアピールすると効果的です。
プレゼンテーションを行う際には、共有する情報が聴衆にとってどのようなメリットがあるのかに焦点を当てることが不可欠です。その情報がどのように聴衆の役に立つのか、あるいは聴衆の生活を楽にするのかを強調することで、プレゼンテーションをより魅力的なものにし、聴衆が注意を払い、行動を起こしてくれる可能性を高めることができます。
また、プレゼンをする際には、緊急性を伝えることも重要です。これは、行動を起こさない場合に起こりうる結果を強調したり、期間限定のキャンペーンを強調したりすることで実現できます。期限があること、行動を起こさないと損をすることを明確にすることで、相手がすぐに行動を起こす可能性を高めることができます。
最後に、プレゼンテーションでは、明確かつ簡潔であることが不可欠です。簡単な言葉を使い、専門用語を避け、例を示すことで、聴衆はあなたが共有している情報を確実に理解することができます。明確かつ簡潔であることで、情報を吸収しやすくなり、行動を起こす可能性が高まります。
まとめると、「聴衆にとって有益な情報であること」「危機感を与えること」「明確で簡潔であること」が、プレゼンテーションを行う際の重要な要素です。これらの要素を重視することで、聴衆が注意を払い、行動を起こす可能性を高めることができるのです。
利益=聴き手にメリットがあるをアピール
損失=これをしないと損するという焦燥感を持たせる
わかりやすさ=聴き手が簡単に理解、行動できる
KISSの原則
KISSの原則=説明や表現の際の原則
Keep It Short and Simple
KISS(Keep It Short and Simple)ルールとは、「物事はできる限りシンプルに」という原則です。このルールは、文章やデザイン、コミュニケーションなど、さまざまな分野で応用できます。簡単に言うと、「複雑な言葉や概念、デザインを使わず、最もわかりやすい方法でメッセージを伝えることに集中しよう」ということです。
例えば、ライティングでは、シンプルな言葉やフレーズを使い、専門用語を避け、論理的に思考を整理することです。デザインでは、シンプルできれいなレイアウト、不要な要素の排除、読みやすい色やタイポグラフィを使用することです。コミュニケーションでは、簡単な言葉で話し、専門用語を避け、明確で簡潔であることです。
KISSの法則に従うことで、あなたのメッセージは聴衆に容易に理解され、よりポジティブに受け取られる可能性が高くなります。
聴き手は飽きっぽい
聴き手は基本的に飽きっぽく、集中力は5分くらいだと想定すべきです。
集中しているのは
- 最初の数分
- 最後の瞬間
聴き手が集中している最初の数分でプレゼンの概要を見せ、集中すべき点や聴き手にとって重要そうな部分を意識させる必要があります。
プレゼンテーションの最初の数分で、聴衆が何を学ぶことが期待できるのか、プレゼンテーションの要点は何かについて概要を説明することが重要です。これにより、聴衆はプレゼンテーションの構造を理解し、何に焦点を当てるべきかを知ることができます。
これを行う1つの方法は、プレゼンテーションの主要な要点を含む簡単な紹介から始めることです。箇条書きや短い要約で要点を強調し、プレゼンの所要時間や質疑応答があるかどうかについても触れておくとよいでしょう。
さらに、聴衆にプレゼンテーションの異なるセクションの概要を与えるために、アウトラインまたはアジェンダを使用することができます。これによって、聴衆はプレゼンテーションの異なるセクションがどのように関連し、各セクションで何を学ぶことを期待すべきかを理解することができます。
また、プレゼンテーションを計画する際には、聴衆のニーズや関心を考慮し、聴衆に最も関連性の高い情報を強調することも重要です。そうすることで、聴衆の注意を引き付け、より魅力的で効果的なプレゼンテーションにすることができます。
要約すると、最初の数分間でプレゼンテーションの概要を説明することで、聴衆はプレゼンテーションの構造を理解し、何に注目すればよいかを知ることができます。さらに、聴衆のニーズや関心に関連する情報を強調することで、プレゼンテーションをより魅力的かつ効果的なものにすることができます。
捨てる勇気
自分の話を分かりやすく伝えるには、本当に欠かせないこと以外を捨てる勇気を持つことが大事です。
特に、就活中の学生や研究者など、自分のリソースを割いて行動した結果は全部伝えたくなりますが、本当に重要な部分を伝えることが必要です。
プロジェクトの結果を共有する場合、収集した詳細や情報をすべて盛り込みたくなることがあります。しかし、すべての情報が聴衆にとって同じように重要で、関連性があるとは限らないことを覚えておくことが大切です。
例えば、就職活動中の学生や研究者にプレゼンテーションを行う場合、彼らが最も興味を持つのは、プロジェクトの重要な発見や成果である可能性が高いでしょう。プロジェクトの詳細についていちいち聞く時間や興味はないでしょう。
同様に、レポートや論文を提出する場合、プロジェクトの最も重要で関連性の高い部分に焦点を当てることが重要です。そうすることで、読み手は重要なポイントを理解しやすくなり、仕事の意義も見えてきます。
プロジェクトの本当に重要な部分に焦点を当て、不必要な細部を避けることで、聴衆があなたの作品の意義を理解し、評価してくれるようになります。さらに、プロジェクトの成果をより簡潔で分かりやすいものにすることができます。
まとめると、プロジェクトの結果を共有する際には、すべての情報が同じように重要であるわけではないことを念頭に置き、聞き手にとって最も重要で関連性の高い、重要な発見や要点に焦点を当てることが重要です。
図やイメージを使う
資料やスライドが使える場合は、絶対にイメージや図を使いましょう。
聴き手があとから思い出せるように、記憶しやすいイメージを使うといいでしょう。
スライドの場合は、暗い藍色背景+白文字が見やすいです。
口頭で話す場合は図やイメージを使うことはできませんが、身振り手振りや声音など印象に残す工夫はできます。(別記事にて紹介予定)
プレゼン作成 階段の法則
良いプレゼンを「階段」に例えると、
- 到達点が見えている
- 安心して登れる
- 段差が歩幅に合っている
- 段差が均一
- 手すり(理解を助ける補助)が付いている
となります。論理的な飛躍があると聴き手は置いて行かれてしまい、あなたの話に集中できなくなります。
良いプレゼンテーションは、階段に例えることができます。階段には最終目的地に至る一連のステップがあるように、良いプレゼンには聴衆を要点を明確に理解するように導く一連の論理的なステップがあります。
階段では、一段一段が前の段の上に積み重なり、人を上へ上へと導き、頂上に到達させる。同様に、良いプレゼンテーションでは、各ポイントが前のポイントの上に積み重なり、聴衆を主要なポイントの明確な理解へと導きます。
段差のない階段や意味のない階段が移動しにくいように、論理的なつながりがなかったり、明確な移行がなくあちこち飛び回るプレゼンテーションは、聴衆がついていけなくなる可能性があります。
プレゼンテーションの各ポイントが次のポイントにどのようにつながり、メインポイントの全体的な理解にどのように寄与しているかを聴衆が理解できるようにすることが重要です。明確な構造と論理的な接続を提供することで、聴衆は簡単にプレゼンテーションを追うことができ、あなたが言っていることに集中し続けることができるようになるのです。
要約すると、良いプレゼンテーションとは階段のようなもので、聴衆を主要なポイントの明確な理解へと導く論理的なステップがあり、各ポイントは前のポイントの上に構築され、聴衆は各ポイントが次のポイントにどうつながるかがわかるので、簡単にフォローでき、主要ポイントに集中し続けることができるのです。
プレゼンを考える順番
提案(やってもらいたい行動)→なぜそれをする必要があるのか→その行動によってどんな良いことが起こるのか(どんなペインが解消されるのか)
実際のプレゼンの順番
どんなペインがあるのか→提案→なぜその提案がよいのか→提案をもとに行動する際のイメージ→行動によってどんなハッピーな結果になるか
プレゼンテーションの構成では、聴衆が要点を理解できるような論理的な順序で進めることが重要です。プレゼンテーションを構成する効果的な方法の1つは、聴衆に取ってもらいたい提案や行動の概要を説明することから始めることです。これは、あなたが販売しようとしている製品やサービス、あなたが推奨している新しいポリシーや手順、またはあなたが聴衆に取って欲しい特定のアクションへの呼び出しである可能性があります。
提案の概要を説明したら、なぜそれが必要なのかを説明することが重要です。そのためには、提案の対象となる問題や機会を強調し、提案の必要性を裏付ける証拠やデータを提供することができます。
その後、その提案の利点を説明することが重要です。これは、その提案が達成する肯定的な結果を概説し、その提案が過去にどのように機能したかを示す例やケーススタディを提供することができます。
このようにプレゼンテーションを構成することで、聴衆は提案とそれが必要な理由、そしてそれがもたらす利点を確実に理解することができます。これにより、提案に対する支持を得ることができ、聴衆が望ましい行動を取る可能性を高めることができます。
まとめると、プレゼンテーションの良い構成は、提案から始まり、なぜそれが必要なのかを説明し、次にその提案の利点を説明することです。こうすることで、聴衆は提案とその理由、そして提案によってもたらされる良い結果を理解することができるのです。
まとめ
プレゼンテーションを行う際には、以下のポイントに留意することが大切です。
聴衆を理解する。聴衆を理解する:聴衆を理解し、言葉遣いやトーン、例を工夫することで、より効果的なメッセージにすることができます。
明確なメッセージを持つこと。伝えたいことを明確にすることで、プレゼン中の集中力と整理整頓ができ、キーポイントを効果的に伝えることができます。
メリットを強調する。聴衆にとって、共有する情報のメリットに焦点を当てることが重要です。その情報がどのように聴衆の役に立つかを強調することで、プレゼンテーションの魅力が増し、聴衆が注意を払い、行動を起こす可能性が高まります。
切迫感を伝える。行動を起こさない場合に起こりうる結果を強調したり、期間限定のキャンペーンを強調することで、聴衆がすぐに行動を起こす可能性を高めることができます。
簡潔かつ明瞭に。簡単な言葉を使い、専門用語を避け、例を示すことで、聴衆はあなたが共有している情報を確実に理解することができます。
短くシンプルに:プロジェクトの重要な部分や関連する部分に焦点を当て、不必要な詳細を避けることで、聴衆があなたの仕事の意義を理解し、評価してくれるようにすることができます。
論理的な構成にする 良いプレゼンテーションには、聴衆を主要点の明確な理解に導く一連の論理的なステップがあります。明確な構造と論理的な接続により、聴衆はプレゼンテーションを容易に追うことができ、あなたが話していることに集中し続けることができます。
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